損害賠償の内容を知りたい
損害賠償請求
1 損害額の算定
重度の後遺障害を負ったり、ときには亡くなってしまったりすることもある労災事故の場合には、被害者の損害額を適切に評価する必要があります。
労働災害における主な損害項目を整理すれば、以下のとおりです。
2 過失割合
会社に対する安全配慮義務違反が認められ、かつ被害者の損害額を算定することができたとしても、過失割合が問題となるケースがあります。
過失割合とは、労災事故が起きた原因が会社側の安全配慮義務違反だけにあるわけではなく、被害者(労働者)側にも落ち度があると認められる場合に、損害額を一定程度減額するという制度になります。
労働災害における損害賠償請求が問題となるケースでは、会社側から、被害者(労働者)側にも落ち度があったとして、過失割合が争われるケースは少なくありません。
このように、過失割合が争われる場合には、被害者(労働者)側でも、労災事故の状況や、事前の会社側の対策(研修や教育制度、マニュアルや労災事故防止のための機材の手配等)が十分に講じられていたかどうかを主張・立証する必要があります。