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労働安全衛生法が問題となる場合とは?

はじめに

労働災害が発生した際、会社や経営者にどのような責任が問われるのか、また、どのような罰則が適用されるのかを理解しておくことは、企業の管理者や労働者にとって非常に重要です。労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守るために厳格な規制を定めており、これに違反すると刑事罰を受ける可能性もあります。本記事では、労働安全衛生法違反のケースや適用される罰則について解説いたします。

Q&A

Q1:労働災害が発生した場合、経営者は罰せられますか?

A1:はい。労働災害が発生し、その原因が労働安全衛生法の規定違反であった場合、経営者や会社が罰せられることがあります。違反の程度や内容に応じて、罰則の重さも異なります。

Q2:労働災害で送検されるのはどのような場合ですか?

A2:重大な労働災害が発生し、企業側の過失が認められる場合や、虚偽報告などの悪質な違反行為があった場合、送検されることがあります。

Q3:会社や経営者に対してどのような罰則が適用されますか?

A3:労働安全衛生法において定められている罰則は、以下の通りです。

  • 3年以下の懲役または300万円以下の罰金(例:重度の健康障害を引き起こす物質の製造や輸入など)
  • 1年以下の懲役または100万円以下の罰金(例:危険な作業を必要とする機械の無許可製造など)
  • 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金(例:労働者の安全管理を怠った場合など)
  • 50万円以下の罰金(例:安全管理者や産業医を選任しなかった場合など)

Q4:労働安全衛生法に違反すると、どのような送検事例がありますか?

A4:実際に労働安全衛生法違反で送検された事例として、以下のようなケースがあります。

  • 虚偽報告事案(労災かくし)
    労災が発生したにもかかわらず、事故の発生状況を偽って報告し、罰金50万円以下の罰則が科されたケース。
  • 高所作業における墜落災害
    墜落防止措置を講じていなかったため、労働者が高所から転落して死亡し、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されたケース。

労働安全衛生法の規制と罰則

労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守ることを目的としており、その規制に違反すると罰則が科されることがあります。特に、労働者の生命や身体に重大な危険を及ぼすような行為や、安全管理体制の不備は、厳しい罰則の対象となります。

主な罰則の一覧

  1. 3年以下の懲役または300万円以下の罰金
    無許可で健康障害を引き起こす物質を製造した場合など。
  2. 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
    許可を得ずに特に危険な作業を行った場合など。
  3. 6か月以下の懲役または50万円以下の罰金
    労働者の安全管理を怠った場合など。
  4. 50万円以下の罰金
    安全管理者や衛生管理者を選任しなかった場合など。

具体的な送検事例

労働安全衛生法違反による送検事例をいくつか紹介します。

  1. 虚偽報告事案(労災かくし)
    労災が発生した際、事実と異なる報告を行い、労働基準監督署に虚偽報告をした事案です。このケースでは、労働基準法違反として罰金50万円以下が科されました。
  2. 高所作業における墜落災害
    高所作業の際、墜落防止措置を講じていなかったため、労働者が墜落し死亡したケースです。この場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰則が適用されました。

会社を守るための対策

会社や経営者が労働安全衛生法違反で罰せられることを防ぐためには、以下の点に留意することが重要です。

1.示談の重要性

労災が発生した場合、可能であれば示談により当事者間の解決を図ることが望ましいです。裁判になると時間がかかり、関係者の負担も大きくなるため、迅速な解決を図ることが企業防衛のポイントです。

2.違法・不当な捜査への対応

労災が重大なものであった場合、捜査機関からの過度な取り調べが行われる可能性があります。弁護士に事前相談することで、適切な対応方法を確認し、違法な捜査や供述調書への署名を防ぐことが重要です。

弁護士に相談するメリット

労働災害や労働安全衛生法違反に関する問題は、企業の存続にも影響を与える重大な事案です。弁護士に相談することで、以下のメリットがあります。

  • 専門的なアドバイスが受けられる
    労働法令や安全衛生法に詳しい弁護士は、企業の法的リスクを低減し、適切な対応方法をアドバイスします。
  • 労働問題と刑事事件の両面に対応できる
    労働災害が発生した場合、刑事罰のリスクもあります。刑事事件に精通した弁護士であれば、違法な捜査に対しても適切に対応できます。
  • 企業のイメージを守ることができる
    迅速な対応と示談の交渉により、企業の社会的評価やイメージを守ることが可能です。

まとめ

労働安全衛生法違反に対する罰則や企業の対応について解説しました。労働災害の予防や発生後の対応には、専門的な知識と経験が必要です。特に、捜査機関による取り調べや裁判への対応には、労働法に精通した弁護士のサポートもご検討ください。労働災害や労働安全衛生法違反でお悩みの方は、弁護士法人長瀬総合法律事務所までご相談ください。

 

動画のご紹介

労災でお悩みの方に向けて、労災に関する解説動画を公開しています。ぜひご視聴ください。

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この記事を書いた人

⻑瀬 佑志

⻑瀬 佑志

弁護士法人「長瀬総合法律事務所」代表社員弁護士(茨城県弁護士会所属)。約150社の企業と顧問契約を締結し、労務管理、債権管理、情報管理、会社管理等、企業法務案件を扱っている。著書『コンプライアンス実務ハンドブック』(共著)、『企業法務のための初動対応の実務』(共著)、『若手弁護士のための初動対応の実務』(単著)、『若手弁護士のための民事弁護 初動対応の実務』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が書いた契約実務ハンドブック』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が実践しているビジネス契約書の読み方・書き方・直し方』(共著)ほか。

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