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労災指定病院の活用法:メリットと検索方法の完全ガイド

はじめに

仕事中や通勤途中に予期せぬ怪我を負ってしまったとき、「とにかく早く病院へ!」と思うのは当然です。しかし、その際に「どの病院に行くか?」は、実はその後のあなたの金銭的な負担や、手続きの手間を大きく左右する、非常に重要な選択になります。

労働災害の治療は、基本的にはどの医療機関でも受けることができます。ですが、もしあなたが「労災保険指定医療機関(通称:労災指定病院)」を選ぶなら、被災した労働者にとって計り知れないほど大きなメリットがあるのです。

この記事では、「労災指定病院」とは一体何なのか、それを利用することで具体的にどのようなメリットがあるのか、そして、あなたの会社の近くや自宅の近くにある指定病院を、誰でも簡単に探し出せる具体的な方法を解説します。

「労災指定病院」とは何か?

「労災保険指定医療機関」とは、簡単に言うと、都道府県の労働局長から「労災保険の患者さんを、専門的に診てもいいですよ」という指定を受けた医療機関のことです。これには、病院や診療所(クリニック)だけでなく、調剤薬局や訪問看護ステーションなども含まれます。

これらの医療機関は、労災保険制度の仕組みや手続きを熟知しています。そのため、労災に遭われた患者さんに対して、治療はもちろんのこと、申請手続きの面でもスムーズな対応ができる体制が整っています。

最大のメリットは「治療費の窓口負担がゼロ」になること!

労災指定病院を利用するメリットはいくつかありますが、何と言っても最大のメリットはこれに尽きます。

労災指定病院で治療を受ければ、治療費や薬代などを、窓口で支払う必要がありません。

診察、検査、手術、入院、リハビリ、処方された薬など、労災と認められた傷病の治療にかかる費用は、原則としてすべて無料となります。

なぜ窓口負担がゼロになるの?

その仕組みはこうです。

あなたが労災指定病院の窓口に、労災申請書類(様式第5号など)を提出すると、病院は、あなたに治療費を請求するかわりに、治療にかかった費用を、直接、国の機関である労働基準監督署に請求してくれます。

そのため、あなたは治療費を一時的に立て替える必要すらなく、お財布の中身を心配することなく、安心して治療に専念することができるのです。この仕組みを、法律用語で「療養の給付」と呼びます。

まだある!指定病院を利用するその他のメリット

窓口負担ゼロ以外にも、以下のようなメリットがあります。

手続きが簡単でスムーズ

労災申請書類(様式第5号など)は、労働基準監督署ではなく、治療を受けている指定病院の窓口に提出するだけで済みます。病院側も手続きに慣れているため、書類の確認やその後のやり取りが非常に円滑に進みます。

労災制度への理解があるという安心感

労災指定病院の医師やソーシャルワーカーは、労災特有の治療方針や、後遺障害診断書の作成などについて豊富な知識と経験を持っています。そのため、治療に関する相談だけでなく、今後の手続きに関する相談にも乗ってもらいやすいという安心感があります。

もし「労災指定病院以外」の病院にかかったらどうなる?

緊急時など、やむを得ず労災指定病院以外の医療機関にかかることもあるでしょう。もちろん、それでも治療は受けられますし、最終的に労災保険は適用されます。

しかし、手続きが大きく異なります。

指定病院以外では、労災保険への直接請求ができないため、あなたは一度、治療費の全額(10割)を、ご自身から立て替えて支払わなければなりません。(健康保険を使った場合は、後で協会けんぽ等への手続きが別途必要になります)

そして後日、立て替えた費用を取り戻すために、領収書などを添付して、労働基準監督署に対して「療養の費用の支給請求」(様式第7号など)という、費用請求の手続きを自分で行う必要があります。この手続きは、手間も時間もかかり、何より一時的な金銭負担が大きくなってしまいます。

したがって、緊急時を除き、可能な限り最初から労災指定病院を選ぶことが、あなたにとって賢明な選択と言えます。

【実践編】お近くの労災指定病院の探し方

では、どうやってお近くの指定病院を探せばよいのでしょうか。最も簡単で確実な方法は、厚生労働省が提供している検索サイトを利用することです。

厚生労働省 労災保険指定医療機関検索サイト

  1. お使いのスマートフォンやパソコンで、「労災指定病院 検索」と入力して検索します。
  2. 一番上に出てくることが多い、厚生労働省のウェブサイトにアクセスします。
  3.  検索ページが開いたら、
    ・お探しの都道府県(例:東京都)
    所在地(例:市区町村名や、最寄り駅名などを入力)
    ・診療科目(例:整形外科、外科、精神科など)
    を選択、または入力します。
  4. 「この条件で検索」ボタンを押すと、条件に合った指定病院が地図上とリストで表示されます。

このサイトをブックマークしておき、事前にご自宅や職場の近くにある指定病院(特に整形外科など)をいくつか調べておくと、いざという時に慌てずに済みます。

 

まとめ

病院選びで、労災対応はもっと楽になります

労働災害で治療を受けるなら、

  • 治療費の窓口負担がゼロになる
  • 申請手続きが簡単でスムーズになる

というメリットがある「労災指定病院」を選ぶことが有益です。

厚生労働省の検索サイトを使えば、誰でも、いつでも、どこでも、簡単にお近くの指定病院を見つけることができます。

もし、どの病院に行けばいいか迷った場合や、その後の手続きについて不安な点がある場合は、私たち弁護士法人長瀬総合法律事務所にご相談ください。労災申請手続きについて、あなたをサポートいたします。


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この記事を書いた人

⻑瀬 佑志

⻑瀬 佑志

弁護士法人「長瀬総合法律事務所」代表社員弁護士(茨城県弁護士会所属)。約150社の企業と顧問契約を締結し、労務管理、債権管理、情報管理、会社管理等、企業法務案件を扱っている。著書『コンプライアンス実務ハンドブック』(共著)、『企業法務のための初動対応の実務』(共著)、『若手弁護士のための初動対応の実務』(単著)、『若手弁護士のための民事弁護 初動対応の実務』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が書いた契約実務ハンドブック』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が実践しているビジネス契約書の読み方・書き方・直し方』(共著)ほか。

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