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労働安全衛生法違反を指摘されるケースと対応方法

はじめに

労働基準監督署(以下、労基署)から労働安全衛生法違反を指摘された場合、企業としてどのように対応すればよいのか、そしてどのようなケースで指摘を受けることになるのかは、多くの事業主にとって重要な関心事です。本記事では、労基署から労働安全衛生法違反を指摘される主なケースを取り上げ、その背景と対応方法について解説していきます。

Q&A

Q1:労基署から労働安全衛生法違反を指摘されるのは、どのような場合ですか?

A1:主なケースとしては、安全衛生管理体制の不備、報告義務違反、労働者の健康管理の不備、そして就業制限の違反などが挙げられます。

Q2:労基署が指摘を行う際に、特に注目している業種や事例はありますか?

A2:労基署は、労働災害の多い業種(例:小売業、建設業、運送業など)に対して特に注意を払っており、それらの業種に対して重点的な指導・監督を行う方針をとっています。

Q3:労働安全衛生法の概要と主な規定内容を教えてください。

A3:労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守るための包括的な法律です。この法律には、安全衛生管理体制の整備、労働者の危険・健康障害の防止措置、危険・有害物の規制、就業にあたっての安全衛生教育などが定められています。

労基署の姿勢と労働安全衛生法の概要

労基署の姿勢

労働基準監督署は、厚生労働省が掲げる労働者の安全と健康の確保を最優先事項とし、「労働者が安全で健康に働くことができる職場づくり」を推進しています。そのため、労働安全衛生法に基づく安全管理体制の整備や労働災害の防止対策が不十分な事業者に対しては、厳しい指摘や是正指導が行われることがあります。

重点的に指導を行う業種として、小売業、建設業、運送業、製造業などがあり、それぞれの業種に特有の労働災害リスクに対する対策が求められます。

主な労働安全衛生法違反のケース

1.安全衛生管理体制の整備不備

労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を確保するために、事業者に対して事業場ごとに安全衛生管理体制の整備を義務付けています。たとえば、常時使用する労働者数に応じて総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者の選任が必要です。これらの選任や報告が行われていない場合は、指摘対象となります。

2.報告義務違反

労働安全衛生法上、常時使用する労働者が50人以上の事業所は、総括安全衛生管理者や産業医の選任報告、健康診断結果の報告、労働者の死傷病に関する報告などを労基署に提出する義務があります。これらの報告を怠った場合や不正確な報告を行った場合、指摘を受けることになります。

3.労働者の心身の健康管理不備

労働者の心身の健康を管理するために、定期健康診断やストレスチェックの実施・結果の活用が義務付けられています。これらの措置を怠ることは、労基署の厳しい指摘対象となり得ます。

4.就業制限の違反

就業制限に関する違反とは、必要な免許や資格を有しない労働者を特定の業務に従事させることです。たとえば、危険有害物を扱う作業や特定の設備を操作する際には、適切な資格を有する作業主任者を配置することが求められます。

労働安全衛生法違反を指摘された場合の対応方法

労基署から労働安全衛生法違反を指摘された場合は、速やかに以下の対応を取ることが推奨されます。

1.是正計画の作成と提出

指摘された違反事項に対して、具体的な是正計画を策定し、労基署に提出します。この際、是正計画には具体的な改善措置と実施スケジュールを含めることが重要です。

2.社内体制の見直しと再整備

安全衛生管理体制や業務プロセスを見直し、必要な人員の再配置や資格取得を促進します。また、社員教育の強化や安全衛生委員会の活動内容を充実させることも有効です。

3.定期的な労働環境の見直しと改善

定期的に労働環境を評価し、必要な対策を講じることで、再発防止を図ります。定期的な巡回指導や第三者機関による労働環境のチェックも検討すべきです。

弁護士に相談するメリット

労働安全衛生法違反を指摘された場合、法的知識と経験を持つ専門家に相談することが大いに役立ちます。以下に、弁護士に相談することの主なメリットを挙げます。

1.法的アドバイスと対応策の提案

労働安全衛生法に精通した弁護士は、具体的な法的アドバイスや対応策を提供することができます。また、是正計画の作成や労基署との交渉においても、専門家の知見が有効です。

2.労働災害防止の体制整備の支援

労働安全衛生体制の整備に関するアドバイスや、内部規則の見直し、社員教育の支援など、事業主が労働災害を未然に防ぐための体制整備をサポートします。

3.万が一の法的トラブルへの対応

労基署とのトラブルや、万が一の労働災害発生時における法的対応について、弁護士のサポートがあれば、迅速かつ適切に対処できます。

まとめ

労基署から労働安全衛生法違反を指摘された場合には、速やかな対応と体制整備が求められます。事業主として、常に労働者の安全と健康を最優先に考え、法的な基準を遵守することが重要です。もしお困りのことがあれば、弁護士法人長瀬総合法律事務所までご相談ください。

動画のご紹介

労災でお悩みの方に向けて、労災に関する解説動画を公開しています。ぜひご視聴ください。

【労働災害の動画のプレイリストはこちら】

この記事を書いた人

⻑瀬 佑志

⻑瀬 佑志

弁護士法人「長瀬総合法律事務所」代表社員弁護士(茨城県弁護士会所属)。約150社の企業と顧問契約を締結し、労務管理、債権管理、情報管理、会社管理等、企業法務案件を扱っている。著書『コンプライアンス実務ハンドブック』(共著)、『企業法務のための初動対応の実務』(共著)、『若手弁護士のための初動対応の実務』(単著)、『若手弁護士のための民事弁護 初動対応の実務』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が書いた契約実務ハンドブック』(共著)、『現役法務と顧問弁護士が実践しているビジネス契約書の読み方・書き方・直し方』(共著)ほか。

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